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透明性のある
デジタル社会の実現に向けて

ネットショッピングで商品やサービスを購入したが、Webサイトに掲載されていた内容と大きく異なっていた、あるいは取引先から注文を受けて対応したが代金を支払ってもらえないなどといったトラブルは少なくありません。ただ、こうしたトラブルに遭遇しても、弁護士などに相談することができず、泣き寝入りのような状態になっているケースは多いのではないでしょうか。

例えば令和2年消費者白書を見ると、消費者被害やトラブルのあった商品およびサービスについての相談・申し出についての有無を尋ねた設問で、「相談または申し出をした」と回答した人は44.8%、「誰にも相談または申し出をしていない」人は45.4%であり、相談していない人の方が多いという結果になっています。

金融商品や不動産におけるトラブルも少なくありません。金融商品であれば不適切な勧誘や商品の説明不足、不動産であれば退去・原状回復や敷金返還にかかわるトラブルが目立ちます。

このようなトラブルへの対応としては、まず弁護士に相談し、必要であれば訴訟を起こすことが考えられます。ただ弁護士への相談や訴訟には金銭的な負担が発生するほか、相応の時間も費やさなければなりません。これらのことがハードルとなり、解決を諦めてしまう人は決して少なくないでしょう。

こうした問題の解決策として期待されているのが、ODR(Online Dispute Resolution:オンライン紛争解決)です。チャットなどにより気軽に申し立てを行えるほか、相手が応諾すれば調停人が双方の意見を聞いて調停に乗り出すという仕組みであり、訴訟に至らずに解決できる可能性が高まります。

申立人とその相手方、そして調停人のコミュニケーションは基本的にオンラインで行われます。これにより、金銭や時間的な負担を軽減することが可能となり、トラブル解決に向けたアクションを起こしやすくなると期待されています。

不正対応・係争サポートなど、トラブルに対する迅速な解決を支援してきたデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーでは、リーガルテクノロジーに着目する中で、日本の法制度におけるDX推進のひとつのソリューションとしてODRをベースにしたプラットフォームを開発してきました。このODRプラットフォームを、顧客や消費者などとのトラブル解決のための基盤として活用していただけるように、企業および業界団体に向けてクラウドサービスとして提供していきます。

既に日本のeコマース市場は大きく成長しているほか、今後はシェアリングエコノミーも拡大すると考えられています。さらにデジタルテクノロジーは、金融や不動産を含めた幅広い領域の取引を変える可能性を秘めていますが、その一方で新たな種類のトラブルが発生する懸念も拭えません。こうした問題を放置すれば、サービス提供者側にとってデメリットとなるだけでなく、デジタル社会の健全な成長を阻害する要因にもなりかねないでしょう。

我々はこのサービスの提供を通じ、透明性のあるデジタル社会の実現に貢献していきます。

齋藤 滋春 写真

デロイト トーマツ
ファイナンシャルアドバイザリー

Product & Solution統括 パートナー

齋藤 滋春

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